「周りの友達はどんどん結婚するし、親からも結婚のプレッシャーがすごい。だけど、普通の結婚にはなんだか違和感がある…」
こう感じているあなたに「事実婚」という新たな選択肢のご提案です。
事実婚とは何か、普通の結婚とは違うメリットには何があるのか、一緒に考えていきましょう。
「結婚しなきゃ」がしんどいあなたへ———事実婚という選択肢
「結婚するのが当たり前」という世間一般でいう普通の価値観に違和感がある。だけど、周りの友達はどんどん結婚するし、「あなたはいつ結婚するの?」なんていう周りからのプレッシャーがすごい。
このように、結婚に違和感を持ちつつも、周りからのプレッシャーをどうにか回避したいと考えている人は意外と多いです。そんなあなたに選択肢のひとつとして「事実婚」を提案します。
事実婚とは、婚姻届を提出せず、事実上の結婚生活を送っている夫婦のこと。
- 互いを夫婦と認識している
- 共同生活を送っている
- 社会的に夫婦と認識されている
この3つの条件を満たしてはじめて事実婚が認められます。
普通の結婚と違う「事実婚」だから見えてくる3つのメリット

事実婚には、普通の結婚と違うからこそ見えてくるメリットがあります。事実婚ならではの3つのメリットについて詳しくみていきましょう。
名字を変えなくていい、それだけで結婚のハードルが下がる
結婚で名字が変わると、しなければならない手続きは多いし、「自分の名前が好きだから」という理由で名字を変えたくない人だっているでしょう。
しかし、事実婚は普通の結婚と違って籍を入れるわけではありません。だから、名字をどちらか一方に揃える必要がない。名字が変わることで手間がかかったり、個性を失ったりするなどのストレスを感じずに済むのです。
2025年4月現在の法律では、選択的夫婦別姓制度は認められていません。そのため、選択的夫婦別姓制度の代替案として、事実婚を選択する人もいるようです。
法的な縛りが少ないからこそ、心地いい距離感を保てる
普通の結婚に比べて事実婚は「こうしなければならない」が少ないような気がします。
たとえば、普通の結婚なら名字を揃えなければならないし、離婚するときは法的な手続きを踏まなければならない。しかし、事実婚なら名字を揃える必要がなければ、関係を解消するときも法的な手続きが必要ありません。
また、普通の結婚をした人のなかには、
「離婚したいけど色々手続きするのが面倒」
「離婚したら周りからどう見られるか分からない…」
といった背景から、離婚したいと思いつつも関係を続けている人がちらほら。
一方で、事実婚なら法的な手続きが必要ないため、パートナーとの話し合いのみで関係を解消できます。籍を入れていないため、結婚や離婚の履歴も残りません。
“いつでも手放せる関係性”だからこそ、パートナーのことを大切にできるという意見もあります。このように、法的な縛りがないからこそ、自分たちらしい距離感で、自分たちらしい関係性を築きやすい点は、事実婚ならではのメリットです。
実は法的なサポートも受けられる!?
籍を入れない事実婚ですが、実は法的なサポートも受けられるというメリットがあります。
たとえば、事実婚している夫が健康保険に加入していれば、妻は被扶養者として自分で保険料を納めることなく健康保険に加入できます。
このように、事実婚でも普通の結婚と同様に受けられるサポートがあります。だから、「籍を入れないと法的なサポートが受けられないのでは…?」と不安になる必要はないのです。
結婚のカタチはもっと自由でいい———周囲との付き合い方のヒント
近年で事実婚の知名度は少しずつ高まっているものの、まだまだ結婚のカタチとしては新しい。「結婚=婚姻届を提出すること」と認識している人すらいます。
だから、家族や友達、職場の同僚から、
「いつ結婚する(籍を入れる)の?」
「なんで籍を入れないの?」
といった声が上がることもあるかもしれません。そんなときは、
「籍を入れる必要がないと思ったから」
「自分たちが納得していればそれでいいから」
など、素直な気持ちを伝えていいと思います。
ただ、ひとつ覚えておいて欲しいのは、無理に全員を納得させる必要がないということ。どれだけ説明しても理解してもらえないことはあります。そんな人に理解してもらえるまで説明するには、かなりのエネルギーが必要になってしまうでしょう。
だから、「分かってくれる人に分かってもらえればいい」と割り切ることも大切。世間一般の普通と違うからといって、あなたの選択が間違っているわけではないのだから。
事実婚だからこそ作れる2人の未来がある

籍を入れない事実婚だからこそ見えてくるメリットがあります。だからこそ、事実婚は普通の結婚に違和感を持つ人の新たな選択肢になるかもしれません。
また、普通の結婚では「名字を揃える」「離婚するのに法的な手続きが必要」など、制度の枠組みがあります。しかし、事実婚ならこんな枠組みにとらわれることなく、もっと自由な関係性を築けるでしょう。
自分たちらしい関係性を自由に築けるのは、事実婚ならではの強み。世間一般の普通や幸せに左右されず、自分基準の幸せを実現するための選択肢が何か、ゆっくり考えてみてください。