たった一人との恋愛よりも、気兼ねない複数人との友情が大事? 週一ペースで初対面の女性とご飯してみた

たった一人との恋愛よりも、気兼ねない複数人との友情が大事? 週一ペースで初対面の女性とご飯してみた 恋愛じゃない

3年間のマッチングアプリ活動を終えてみて、ようやく自覚したことがある。

「恋愛の優先順位が、ゆっくりと下がっていた」という事実だ。

恋愛は嫌いじゃない。むしろ憧れもあるし、何度か真剣に向き合った。でも、3年使ってみて思い知らされたのは、「好きな人ができる」「相手を好きであり続ける」「関係を続ける」という三段階をそつなくクリアし続けるのは、どうやら私には相当なパワーが必要らしいということだった。

恋愛を脇に置いた瞬間、胸の真ん中にぽっかりと小さな穴があいた。寂しいわけじゃない。でも、ちょっとだけ“何か”が足りない。

その“何か”が何なのかを考えたとき、驚くほどあっさり答えが出た。

「私、友達が少なすぎるんだ」

フリーランスという“友達が自然発生しない”生活

私はフリーランスで仕事をしている。よって、職場も同期も先輩も後輩もいない。

会社なら自然と生まれるはずの「一緒にランチ行く?」「今日どうだった?」みたいな雑談の気配が、日常にゼロなのだ。

地元の親友はいる。でも彼女は地元に住んでいて、気軽に会える距離ではない。

気づけば、週に一度、誰かと本音で他愛ない話をする時間すらないまま、家と仕事場を往復していた。寂しいというより——“人との軽い接点が欠けている”という感覚。

そこで私は、恋愛よりもっと手前の「軽い人間関係」を作ってみようと思った。

たった一人のパートナー探しより、複数の“話していて楽しい人”がいたほうが、今の私には合っているんじゃないか。

「初対面の女性とご飯に行く」という新しい挑戦

「初対面の女性とご飯に行く」という新しい挑戦

勢いで、「初対面の人とご飯を食べられるサービス」を検索した。「都内 飯友 アプリ」みたいなワードですぐにヒットし、思い切って登録。

最初はハードルを下げるために、“同世代の同性”だけに限定して募集してみた。これが、想像以上に反応があったのだ。

週一ペースで、およそ3ヶ月の間に、約10人の女性と1対1で居酒屋へ。その場でLINE交換して、すでに2〜3回会っている人もいる。

何が良かったかと言えば、お互いの目的がシンプルな点だ。

「美味しいご飯を食べたい」「ついでにちょっと話せたら嬉しい」

この2つだけで、互いの期待値がほとんど一致している。

恋愛のように「ジャッジし合う関係」ではないから、妙な緊張がない。会話が途切れても、美味しいご飯が間にあるから、気まずくない。お互い仕事・趣味などを軽く交換して、「じゃあまた食べ行こうね〜」で終わり。とにかく、心が軽いのである。

でも、こういう話をすると必ず出てくるのが、「そんな浅い付き合い、意味ある?」という意見。

言いたいことはわかる。インスタントな関係に疲れていたはずなのに、また気軽な付き合いで心の余白を埋めるだけのやり取りに、なんの意味があるんだろう。

だけど、浅い関係に価値がないわけではない。むしろ私にとっては、深すぎないからこそ成立する“軽やかな友達”が必要だった。

深さは、出会いの“きっかけ”では決まらないと思う。浅いきっかけから深い関係になっていくかどうかは、お互いの努力と相性次第だ。

そもそも、私は立派なコミュ障だ。初対面で緊張しないわけがない。でも、「このまま一人で全部抱えて生き抜く未来」のほうが、ずっと怖かった。

だから、怖さを抱えたまま動いた。動いてみたら、意外と人はやさしかった。

週一ご飯がくれたもの——“安心できる複数の居場所”

週一ご飯がくれたもの——“安心できる複数の居場所”

週一ペースで飯友を増やす生活を続けてみて、気づいたことがある。

「気兼ねなく会える人が複数いるだけで、こんなにも安心できるんだ」

恋人ひとりに重心を乗せる必要がなくなる。「あの人に会えないと世界が終わる」みたいな極端さはなくなる。むしろ、複数の小さなつながりが網の目になって、自分の生活を柔らかく支えてくれる。

恋愛のドキドキよりも、友情のぬくもりよりも、もっと手前の「気楽なつながり」。

その軽い火種が、日常の寂しさを小さく灯してくれる。

これからも、私は飯友を増やし続けるつもりだ。同性だけでなく、異性にも会ってみたい。

恋愛じゃなくていい。ただ、美味しいご飯を食べて、すこし笑って、すこし話せる相手がいたら、それだけで生活は豊かになる。

もしかしたら、その“ご飯友達”が、人生の後半で意外な形に変わるかもしれないし、変わらないままでもいい。

恋人ひとりに人生を賭ける必要はない。私には、軽くて、自由で、あたたかい“複数のつながり”がよく似合う。

この先、どんな縁が待っているのか。そんな偶然を楽しみにしながら、今日もどこかで誰かと、「なに食べる?」と話している。

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